以前朗読教室の生徒さんだった80代の男性が私と連絡を取りたいと人伝に言ってきたので、
電話番号などお教えして結構ですよ、とお伝えした。 その日のうちに自宅に電話が来た。 「どういうつもりで電話をくれと言うんですか」 「なんなんですか!何か用事でもあるんですか!!」 怒っている。 え???用事があるのはそちらでは? と、思ったが、ここは挨拶でもして空気を切り替えた方がいいなと判断。 思いを飲み込んで、丁寧に名乗って、ゆっくりとご無沙汰を詫び、普通にご機嫌を伺った。 この、一つ間合いをとって、会話の空気を詰めなかったことが、多分・・・よかったのだろう。 次第に柔らかくなって、いつもの生徒さんの声に。 そしてぽつりと、 「認知症になって、通院しているんです」と。 そうだったのか。 色々忘れてしまって、意味不明な伝言にイライラしていたんでしょう。 わかってよかった。 時々忘れて、大部分は普通って、実は相当に辛いだろう・・・。 お会いして おしゃべりする約束をした。 来てくれないかもしれない、会えないかもしれないのは、折り込み済み。 お会いできたら、 それだけで嬉しいことだと思える
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Author五十嵐いおり Archives
7月 2024
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